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CULTURE / EVENT
[再配信]「ひと夏のファンタジア」
岩瀬亮ロングインタビュー

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アップリンク・クラウドが展開する「Help! The 映画配給会社プロジェクト」。配給会社別に映画見放題パック配信を行っている。そこに、アジアと日本を結ぶカルチャーサイト、A PEOPLE(エーピープル)が参加。「台北暮色」、「慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ」、「あなたを、想う。(念念)」、「ひと夏のファンタジア」、「春の夢」(スプリングハズカム配給)の5作品を配信中。そこで、各作品の紹介を毎日、配信していく。第4回は「ひと夏のファンタジア」、主演・岩瀬亮のロングインタビュー(再配信)。


2016年、7月15日。「ひと夏のファンタジア」ユーロスペースでの上映の最終日だった。岩瀬亮はフラリと映画館に姿を現した。配給担当の小林淳一氏と共に、やはり見に来ていた私(溝樽欣二)は、何度も彼に取材していたので……軽く挨拶。彼は、あの「友助」のような微笑で返してくれた。上映後、劇場の扉前で撮らせていただいたのがこの写真。ちょっと忘れられない1枚である。あれから2年、10月と12月に上映会が決まり、久しぶりにインタビューを行った。飾りのない、どこかワイルドで知的な俳優・岩瀬亮。彼の言葉をじっくりとお読みいただきたい。


──(溝樽)ユーロスペース最終日に来場された理由は?

「なるべく行きたいと思っていました。それと、最後は見届けたいという感じですかね」

──(溝樽)あの後、渋谷で上映会(3月)をやるなんて知らないですしね。あそこが最後になるかも知れなかったですし。

──(小林)最終上映回でしたが、正直お客さんが少なくて……。それでも、少しずつ口コミなどで広がって最終日には一番お客さんが入っていました。それはそれで、僕は配給担当としてある種の感慨がありましたが、岩瀬さんはユーロスペースで最後の上映をご覧になられた時、また何か違うことを感じられましたか?

「どうだろう。わりとあの時点で何度か見ていたので、客観的になれたような。最後だったからって事ではないかも知れないですけど、普通に作品を見られたような感じはあったかも知れないですね。自分が出演していると、どうしても気になったりしますが、そういうのがなしで見られたような」

──(溝樽)気になるっていうのは? 演技に対して、あぁすれば良かったみたいな感じですか?

「メチャメチャありますよ」

──(小林)最終日に来場されたのが、ビックリでしたね、正直言うと。関係者っていうか、主役の人にお越しいただいて、この映画をやってよかったと思いました。

「映画はその何だろう。特に自主の映画だと何かチームじゃないけど、公開してからもどう見てもらうかという事も含めてやっていることが、多いと思います。だから、なるべく行きたいと」

──(溝樽)7月に『第22回 富川国際ファンタスティック映画祭』で上映されましたが、映画祭に招待されていましたよね?

「そう。“呼んでくれますか”と聞いたら、呼んでくれて」

──(溝樽)あれは、どういう経緯で行かれましたか?

「インディーストーリーという会社があって、その20周年でした。そこで配給した映画を何本か流すという企画の中に『ひと夏のファンタジア』も入っていました。ちなみに、もう一本撮った『最悪の一日』も、そこで上映しました。ありがたいですよね」

──(溝樽)韓国でもいまだに熱いファンがいるっていう事ですかね?

「だと、いいですけど(笑) 夏になると見たくなる作品ですから、それがこう息が長く韓国でも根付いているのかな」

──(小林)花火シーズンで。

「そう、花火シーズンで」

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──(溝樽)この作品は韓国が大きくしたと言っても過言ではないと思いますね。最近、日本では映像配信サイトの無料視聴もありますし。口コミサイトの「フィルマークス」でも、長い感想文を書いている人もいますし。規模の違いはありますけど、日本も韓国も同じなんじゃないかと。何か息が長いですよね。

──(小林)2月28日に行った伝承ホールでのイベントの時には、5回も見た人がいましたよね。韓国でも。

「そういう人、いっぱいいますよ。すごいですよね」

──(小林)『ひと夏』マニアですよね。

「すごいですよね」

──(溝樽)先日、ある洋画映画会社の宣伝担当の女性に『ひと夏のファンタジア』を見ていただきましたが、「すごく良かった」「最後のラブ・シーンですごくキュンキュンした」と。日本人でも韓国人でも同じ“ラブ”な所に共感できるっていうところが面白いですよね。映画業界の人が、こういった反応で嬉しかったですが、やはり韓国の人の受け止め方もそういった感じだったんでしょうか?

「あの時、あの瞬間を監督が……。どうやって考えていたのか分からないんですけど、切り取るっていう事をしっかりとしてくれたので、簡単な言葉で言うと「キュンキュン」みたいな事が、すごく画面に載ったんだろうという気がしていて、それがストレートに伝わっているのかな。それは韓国の方も一緒だと思います」

──(溝樽)韓国もやっぱり見る方の年齢層は幅広いですか?

「若い人の方が圧倒的に多かったと思います。たぶんミニシアター自体に若い映画ファンが結構多くて、それもあったんだと思います」

──(溝樽)岩瀬さんの周りの日本の方で、作品を見られて「あっこういう見方をする」と思ったことは、ありましたか?

「面白いのは……。書かない方がいいかも知れません。書かないでほしいですけど(笑)……。わりとネガティブな話しになりますが。韓国の人は見た時に、「こんな女の人はダメだ」だと言うんですよ。「外国に行ってフラフラ男性について行っちゃう韓国女性なんてダメだ」という意見を少数ですが聞きました。また、日本で聞くと「こんな男はダメだ」と言う人が多かったですね。結局、日本人は、どっちかというと日本人を見がちなのかも知れないですね。韓国人は韓国人を見がちというのを感じた覚えがあります。批判の対象が、日本と韓国では違いますね」

──(溝樽)それは映画の前半をすっぽり忘れた人の意見ですよね。

──(小林)でもネット的ですよね。倫理観とか。

「そうなんですよ」

──(溝樽)キム・セビョクさんの出演映画『それから』を見ました。やっぱり『ひと夏のファンタジア』だけを見ていると、こういう役が多いのかと思ったら、とんでもなかった。『それから』だと、不倫みたいな感じになっちゃうんですけど。

──(小林)『それから』は、ご覧になられましたか?

「見ました。『それから』は一番面白かったですね。セビョクはあんまり変わらないですね。これは結果を見ているから、そう思うのかも知れませんが。僕が初めて出会ったころよりは、「女優っぽくなった」と言うと、あまりいい表現ではないので「魅力的になりました‼」。そういうことを経て、表情が少し変わったような。それが仕事によるモノなのか? 単純に年齢が積み重なったからなのか? は分からないですけど。でも話していると変わらないですけどね」

──(小林)キム・セビョクさんご本人は、ホン・サンス組に入りたかったのでしょうか? いわゆる「第二のホン・サンス」とチャン・ゴンジェ監督が言われていた訳じゃないですか。

「えぇ~。どうでしょう?」

──(小林)あまりそういう事に意識が高い人ではない?

「ない? 出演したくない人なんていないでしょ。まして韓国人で、しかも女優やっていたら、いないんじゃないかと思いますけど」

──(小林)僕は演技がうまくなったと思いました。『ひと夏のファンタジア』の時のドキドキ感はありませんでしたが。逆にプロとしてやっていけると思いましたね。

「そうですね。プロフェッショナルな感じですよね」

──(小林)ホン・サンス組だと次も出演するんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか?

「そうですよね」

──(溝樽)今年2月にソウルで見た『繭から糸を紡ぐ部屋』は、高校生役でキム・セビョクさんが出演していますが。高校生役に加え、ちょっとエロチックで危ない感じに驚愕した事を覚えています。インディペンデントの世界だと、アクの強い役をどうしてもやらなければならない事が多いですが。『ひと夏のファンタジア』は、アクの強い役といよりも、二役の変化みたいなものがあったと思いますが。数年前、実際にお会いした時は、自然体というか。オーラをあまり感じさせないような(笑)

──(小林)たぶん「安藤サクラの真逆」みたいな(笑) 褒めているつもりですが……。ふわぁ~としたような感じで。

──(溝樽)岩瀬さんが、この部屋に入ってきた時は、分かるじゃないですか。

──(小林)岩瀬さんは、やっぱり役者さんだと思いましたよ。

「そんなことないですよ」

──(小林)それに比べれば、セビョクさんは普通の人みたいな感じがしますが。

「そうかも知れないですね。飾らないというか、壁がないとも言えるかも知れないですね」

──(溝樽)終盤で演じられたパブでのシーンは、長回しでしたよね。セビョクさんはあまり日本語を知らないでしょうし、実際にどんなセリフがあったのか? 微妙な感情が揺れ動いているシーンは、見ている側としては、ある種の可笑しみを感じました。

「あそこは本当に話し合いというか、撮影に入る前にかなりの時間を使って「このシーンって何なんだ」みたいな話しをたくさんしてから撮ったので、何かそういう事が活きているのかも知れないですね。撮影中は、なるべく簡単な言葉を使おうとしていましたが、たまに難しい言葉が出るとセビョクも分からなくて。たぶんセビョクも芝居をするうえで、分からない言葉が出て来ると、当たり前ですがやりづらいじゃないですか。そういう所のすり合わせを、かなりしたうえで撮ったので、それがうまくいったのかなぁ」

──(溝樽)台本はちゃんとあったのでしょうか?

「全くないですね」

──(溝樽)驚きですね。アドリブで、こういうシチュエーションだから、後はお任せ?

「“これだけは言ってください”みたいなセリフがポコポコとありました。それをどういう風に道筋を作るかという作業が大変でしたね」

──(溝樽)セビョクさんが「私は、彼氏いるんです」って言うじゃなないですか。初めて来た日本で、韓国人にそんな事をストレートに言われたら……。「彼氏がいる」その言い方も、あまりつっけんどんに言ってしまうと終わってしまうから、その後に岩瀬さんが、もう素晴らしいですよね。「日本の彼氏はどうですか?」って言うじゃないですか。あれはご自分で作られたんですか?

「あれは勝手に言っていますね」

──(溝樽)ええぇ。素晴らしいですよね。

「いえ、いえ、いえ…」

──(溝樽)それは、いくつかリハーサルを繰り返したうえで出てきたセリフですか?

「リハーサルは1回やって。2回ぐらい本番をまわして、そのどちらかを使っているんだと思うんですが。それよりもリハーサル前のトークがすごく長かったですね。本当に珍しいと思いました」

──(溝樽)あれが何故、すごいかと言うと、もし「彼氏がいるんです」と言われて、「はい、そうですか」で、終わってしまうじゃないですか。そうじゃなくて「日本の彼氏はどうですか?」と切り返す(笑) 次に日本に来た時は、ちょっと付き合っても良いかなという感覚が女性にもあるんじゃないですか?

「昨日今日あった人に対して「あなたに惹かれている」みたいな状態になった時に、ガチで「お願いだから付き合ってくれ」と言う事ではなく。ちょっとフワッとした、ずっとジャブを打つみたいなのをやって。「彼氏がいる」と言われた時に、その状況を茶化すじゃないけど。ストレートに受けて「あぁ、そうか。分かった」じゃなくて、なんか「こっちもそんなガチでは言っていないよ」みたいな楽しい状態に何とかしようとしたら、その言葉が出てきたかも知れないですね」

──(小林)言葉に魔法がかかっているみたい。

「そうそう。それに近いかも知れません(笑) LINEでどのスタンプを送ろうかみたいな」

──(小林)繋ぎとめようとしている意思みたいのがステキだと思いました。

「そこで終わりではないというか……」

──(小林)キャラクターもギリギリ成立していて、共感できるし。ただ、公開された時、べッキー問題があったから(笑)

──(溝樽)あそこのシーンは、セビョクさんが、いま自分が悩んでいる、と言うじゃないですか。自分の悩みを告白するという、ちょっとあるハードルを越えた言葉が自然に会話の中に出てきて、お互いの言葉を理解しようとする……。ゆっくり距離が近づいてくるみたいな感じがとてもリアルで素晴らしいシーンだと思いますけどね。
セビョクさんは、岩瀬さんから見て変わらないっておしゃっていたけど。では、実際はどういう方でしょうか?

「真面目な人。演技に対してもそうだし。気になる事があったら、ちゃんと解消してやりたいと思っている人。真面目だと思いますね。芝居に対して。真摯で壁がない人」

──(溝樽)優等生みたいな?

「それは分らないですね。演技の勉強ってことですか」

──(溝樽)ある役を演じるために情報とか調べたりする人なのか? ある種、天性的な者なのか? それを磨いていくタイプなのか?

「分からないですけど。例えば、どこの学校の何とかアカデミーを卒業して、こうしてああしてという様なタイプではないと思いますが。詳しい経歴は分らないですけど。何か芝居をしている時に、いわゆる上っ面でやる事を善としない人なんだろうなぁ。ちゃんと実がある中で、やれないとすごく違和感を感じる人なんだろうと。何度も言っていますが、すごく真面目なんだろうと芝居に対して。こういう風に見えればいいじゃんというよりも、ちゃんと実があったうえで、そう見える事の方が大事なんだと」

──(溝樽)『それから』ってね。僕は色々と異論があるけど、キム・ミニよりもはるかに良かったと思いますね。セビョクさんの役は、女性から見てすごくイヤな女じゃないですか。男もね、何かこう……。それを本当、イヤに演じてしまうっていうか。真面目なんだろうな……。

「笑えましたよ。悪魔のささやきみたいなシーン……。ここでするのが、スゲー面白かった(笑)
自覚してやっているという感じがしますね。同職の人を説明するのは難しいですが、自覚してやっている部分があって、それがうまくなったということは、そういう話しなのかも知れないですけど。例えば、僕が笑っちゃったこのシーンは笑えると分かっていて、ちゃんとやったと思うんですよ。それは、現場で求められることが違うから、『ひと夏のファンタジア』の時に見たセビョクとは違う。また新しい魅力のセビョクだろうという気がします」

──(小林)ホン・サンス自体が『それから』で変わったというか。わりと芝居がちゃんとしていて、それまでの芝居だったら『ひと夏のファンタジア』っぽくなっていたんだろうな。みんな脳でちゃんとやれちゃっているような気がするんですよね。

「構成もすごい見やすくて。ちゃんとオチ場があって」

──(小林)僕なんかはダメで。

「なるほどね」

──(溝樽)ところで『ひと夏のファンタジア』で好きなシーンは?

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「1部は、お祖母ちゃんが「健康でみんな平和で」と喋っているシーンですね。あの方が亡くなってしまったというのもあるんですが、あれはジーンときます。あれを見ると考えますね。作品とどう関わっているか分からないですけど。あのお歳の方がずっとあそこに住んでいて、別に選ぶも何もないじゃないですか。ここに生まれたんだから。あのお祖母ちゃんの話はどれも、すごくて……。それこそ書こうと思っても中々書けるものじゃないと。あそこは好きですね。何回見てもあそこが面白いというか、好きですね。
2部は、どこだろうなぁ……。いま考えると……。2部はやっぱり、最後のシーンかなぁ。キスのシーン。まぁ、いつ見ても恥ずかしいし、でも聞かれるのも、良かったって言われるのもあそこのシーンが多いので。あの時の芝居を、どこの現場でもできたら良いんだろうと思います。あれこれやらなくちゃいけないとか、カメラの位置を気にしたりだとか、色々と考えて芝居ってやらなくちゃいけないんだけろうけど。わりとそういう事ではない、もうそこの空間で勝手にふたりがやっているという状態になっていたと思うんで。見え方だというよりも。芝居として、ああいう状態は良いと思いますね」

──(溝樽)撮影監督の藤井昌之さん……名手ですね。素晴らしい映像、カメラワークでした。監督との相性とか共同作業的な所では、どうでしたか?

「僕も全部の現場を見た訳ではないので何とも言えませんが。いわゆる揉めている所は見たことはないです。ただ、コミュニケーションはかなり取っていましたね。チャン監督の現場はとにかく、コミュニケーションを取るというか、話す時間が長いです。いつも。それでコンセンサスを取っているんでしょうね。それは撮影監督とも一緒だと思います。チャン監督自身がKAFA(韓国国立映画アカデミー)の撮影監督コースを出ていますから。ぶつかってもおかしくなさそうですけど」

──(小林)芝居を撮る監督に見えますけど、たぶん映像派なんでしょうね。分けちゃいけないんですけど。例えば、中田秀夫さんなんかは「僕は芝居しか興味ない」と言っている人で。じゃぁ、映像の方の主体で芝居はどうでもいいのか? 絵(画)を優先にする人もいるじゃないですか。

「チャン監督は、絵(画)に関してはかなり自信があったと思います。だから撮影中はモニターよりも、こっち側で芝居を見ている事が多かったんですよ。なんか不思議ですよね。わりと両方撮りたいのかも……」

──(小林)ポンときれいに割って、その通りに撮れという風にできる映画じゃないし。

「“偶然を必然的に生み出す方法”みたいな手法が、何か彼の中で確固たるモノではないにしても有るのかと。偶然が生まれやすい状況をいかに作るか」

──(溝樽)なるほど。そうかも知れないですね。それは感じました。いかに自分が何を狙うかっていうのを、あまり決めていないかも知れないし。これもあるかも知れない、そういう意味では作っていたのかという気がしますね。ちゃんとロジカルに作っていると思いました。ただ、主役ふたりが両方とも左利きだったというのは偶然でしょ!

──(小林)あれは映画の神が下りて来ました(笑)。正面を向きあった時、あれが逆だったらぶつかりますから。座る位置を考えないと……。韓国の人は分らないですけど、日本は強制される人が多いじゃないですか。そうすると1割か2割ですよ。韓国はどれぐらいなのか分からないですけど、かなり天文学的な数字だと思うんですよ。

「奇跡の……」

──(小林)誰も気がつかなければ、気がつかないでいいですけど。左利きは映画向きだと、僕は思いますね。

──(溝樽)『ひと夏のファンタジア」は、終わりがないって気がしませんか? 韓国の映画祭にも、毎回招待されていますし。岩瀬さんのビジュアルも全然変わらないから、登壇しても何の違和感もないかと(笑)
今後の活動は? ずっと舞台ですね。

「今年は舞台が多いですね。舞台ばっかりで」

──(溝樽)それはオーディションですか?

「それは声が掛かったり。知り合いだったり」

──(溝樽)今年は舞台が5本ですか?

「そうですね。後半に固まっちゃっていますので、これからずっと年末まで舞台を一生懸命やります」

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聞き手/小林淳一(A PEOPLE編集長)/聞き手+文:溝樽欣二


「ひと夏のファンタジア」
長編デビュー作となる「つむじ風」、第2作「眠れぬ夜」が各国の映画祭で高い評価を得たチャン・ゴンジェ監督。韓国インディペンデントで活躍するゴンジェが、河瀨直美プロデュースの元、手がけた第3作。奈良県・五條を舞台に、韓国人女性と日本人男性の邂逅を2部構成の異なる物語で紡ぐ。主演のキム・セビョクはその後、ホン・サンス監督「それから」、キム・ボラ監督「はちどり」などで韓国映画の新たなミューズとして活躍している。

監督・脚本:チャン・ゴンジェ
プロデューサー:河瀨直美/チャン・ゴンジェ
出演:キム・セビョク/岩瀬亮/イム・ヒョングク/康すおん
2014年製作/96分/日本・韓国合作
原題:A Midsummer's Fantasia
配給:「ひと夏のファンタジア」プロジェクト2014-2015

(c)Nara International Film Fesitival+MOCUSHURANUEVA PETICULA

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